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Report - 5/7(Tue)

身近な神話

 

 

 

「日本は安全な国?」

 

他国に比べ安全な国だと言われ続け、今では住みやすい国ランキングでは上位にランクインする日本。果たして、日本は本当に安全な国だろうか。

 

最近で言うと、原発事故が例に挙げられる。絶対に安全だと思われていただけあって、地震により危険な状態になっても対策を考えておらず対応が出来ていなかった。大きな穴であった。まさか、こんな状態になるとは思わなかった、と誰もが思っただろう。原発事故は、社会に大きな影響を与え、何人もの人が犠牲になった。自然災害は、どれだけ私たちに日本に影響を与えるか分からない。威力は無限大である。その無限の威力を私達日本人は少し甘くみているのではないか、と思う。だから、これなら大丈夫だという根拠のない自信を持ち、事故に繋がるケースが多いのではないだろうか。

 

安全神話はとても怖く、無責任なものであると思う。絶対安全だ、という固定概念を人々に植え付け、危険予想をさせない。今の日本は、何かが起きなければ動かない。何かが起きる前に動くべきであるはずなのに。起きてから、反省しても遅いのだ。

 

天井が崩れたトンネル事故も同じことが言えるだろう。絶対崩れないと思ったから、何十年も厳しいチェックが行われず、案の定事故に至った。小さなことが大きな事故に繋がるということが証明されてしまったような事故である。何事にも「安全」というものはないと思う。

原発に関してもトンネルに関しても所詮人間が何年もかけて作り上げた手作りなのである。年月が経てば壊れていったり緩くなったり欠陥が出てくる。比例して安全性が低くなっていく。人間だって同じである。歳をとるにつれて、足腰が弱り、病気にもなり、不自由な箇所が出てくる。誰もが避けることが出来ない現実である。

 

1番恐いのは時間が経つこと。戦争にしても東日本大震災にしても時間が経つにつれ話題性、危険という認識は人々の中で段々と薄れていく。現に、私も恐いという気持ちを忘れかけてきている。それは、体験していないし被災地にいないからだ。また、次々新たな話題、事件が起きると過去のことはすっかり忘れてしまう。忘れかけてきているときこそが危ないのである。だからといって、トンネルを無くそうと私は思わない。人間が生活する上で便利且つ必要だと思うからである。

 

だから、何に関しても絶対「安全」と決めつけるのではなく安全だけれども、万が一の為にこういう対策もある、ということを売りにして考えていくことが出来れば良いと思った。また、日本は銃を所持してはいけない法律があるし、戦争も起こらないし、地雷も埋め込まれていないし、食べ物の衛生面は徹底しているし、そういった意味では安全大国である。今後、これ以上安全神話が崩れないことを願うばかりである。

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